一人旅 6日目 パリ


転職の合間にある休日を活用しての、フランスを中心とした一人旅をしました。テーマは自分のことくらいは自分で決める!」。ツアーではない、全6日間の未知の旅・・・どうなるのでしょうか。6日目はパリをめぐり、東京へ移動しました。

◆2010年1月18日(月)

昨晩はついに「風呂は後でいいや、とりあえず寝る!」ということで明け方に入浴、8時過ぎに起床。
なんだか旅先では常にパンを食べているような気もしますが、今朝のホテルでの食事はこれです、パン。いいのです、大好きなので。

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ホテルの前にはIKEAがあります。もちろん、行きませんでしたが。

今日は再びパリを歩きます。「あそこへ行っておけばよかった」という後悔を防ぐため、未然に設定した計画です。
送迎バスで送ってくれるということで、「今日はパリを観光したい」と告げると、どこぞの駅で降ろされました。どこだ、ここ。

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路線図をもらい、乗るべき車両が入線するホームがわかってから、ここがポン・ドゥ・ランジス駅(Pont de Rungis – Aéroport d’ Orly)であると知りました。9時30分頃、RER C線に乗りこみます。

軸足の場所をモンパルナス・ビヤンヴニュ駅(Montparnasse-Bienvenüe)に定めます。だったらオルリー空港まで送ってもらってからエールフランスバスに乗ればよかったじゃんとのご意見、ごもっともです。でも、お高いですから、エールフランスバス。

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フランスの広告は無駄がなく洗練されています。車窓から見える看板ひとつとってもすてきです。

サン・ミシェル・ノートル・ダム駅(Gare Saint-Michel – Notre-Dame)で4号線に乗り換えます。

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撮りたい光景がいくつもあるものの、やはり重いかばんがあると難しいです。

と、いうことで、モンパルナス・ビヤンヴニュ駅で荷物預かり所を探して、身軽になります。

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ご多分に漏れず、荷物を預ける際は空港と同じレベルのセキュリティが待っています。日本のコインロッカーほど気軽ではありません。

今日はやるべきことがあり、昨晩、あらかじめ調べていた手順どおりに行動することにします。まずは、郵便局へ行きます。

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旅の初日から持ち歩いていた、娘への絵はがきを送るためです。明らかに届くのは帰国した後ではあるのですが、多忙ゆえに郵便局を見つけることができなかったので、仕方ありません。また、家族とは毎晩iChatで話をしていただけに意味もないような気もしましたが、手紙が届いた思い出もあろうかということで、まあよしとします。

フランスの郵便のテーマカラーは黄色。郵便収集車を見つけました。

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59階建てのモンパルナスタワーの上からエッフェル塔を眺めようとしていたのですが、思わず笑ってしまうほど上が霞んでいたのですぐさま断念。
こりゃひどいっす。あはは。

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デュロック駅(Duroc)方面へめざして歩くと・・・

ありました。パリ市のレンタル自転車サービス、ヴェリブ(Velib)です。
昨晩、借りる場所と方法を調べました。

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市内に1,500ヵ所以上も設置されているボルヌ(Borne)と呼ばれる端末で、クレジットカードを使い登録をして利用します。回転率を上げるため、利用料金は、30分間が無料、1時間で1ユーロ、1時間30分で3ユーロ、10時間で71ユーロと、長時間になるほど高くなっていきます。端末がある場所であれば、どこで借りてどこで返しても自由です。

何はともあれ、出発進行! 名所の多いパリは自転車でめぐるのが一番です。あ、この自転車ってギアがついている!と、いうことを今、知りました。

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サン・フランソワ・グザヴィエ教会(Saint Francois Xavier)を左手に流します。

アンヴァリッド(廃兵院:les Invalides)が見えてきました。ドーム教会の地下墓所にはナポレオン・ボナパルトの柩をはじめとして、著名な将軍の廟が置かれています。ヴェリブを停めて眺めていると、愉快なインド人の観光客5人組が来て「ジテンシャ、アナタノ?」と話しかけてきました。

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半周して、ドーム教会の反対側へ行ってみることにします。中庭には大砲が並んでいます。

アンヴァリッドの入口です。もとはルイ14世が建てた廃兵の看護センターで、現在は軍の資料館になっています。

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こちらも繊細な彫刻が備わっています。

アンヴァリッドの門前の、アンヴァリッド広場です。

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広い空間が優雅さを醸し出しています。

自転車専用の道路が用意されてはいるものの、石畳なので走りやすいとは言いがたいです。

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ブルボン宮広場から見た、国民議会(Assemblée nationale)です。

渋滞する車線を横目に、セーヌ川に架かるコンコルド橋を渡ります。

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たたずむ鳥もどことなくフランスを演じているようです。

2日目に必死で歩き着いたコンコルド広場が見えてきました。

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セーヌ川に沿ってチュイルリー河岸を進みます。オルセー美術館(Musée d’Orsay)が見えます。

時間さえあれば渡ってみたい橋が数多くあります。

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あ、ここは・・・。

このまま進むとルーヴル美術館がある交差点で左折。

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さらに左折して2日目に歩いたチュイルリー公園(Jardin des Tuileries)を走ります。もっとも、公園内なので、すぐに注意されてヴェリブは手押ししながら走ったわけですが。

気がついたらヴェリブに乗って1時間10分が過ぎていました。いつまでも乗っていられそうな気もしたので、ボルヌを見つけて返却します。
目の前にはマドレーヌ教会(Paroisse de la Madeleine)がそびえ立ちます。パリでは珍しい古代ギリシャ風の神殿となっています。

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マグダラのマリアを守護とするカトリックの教会です。

中へ入ってみます。

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荘厳な光景の中、多くの人が集っています。

外に出ると、遠くにはコンコルド広場が見えます。

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そろそろ、お腹がすいてきました。マドレーヌ駅(Madeleine)から8号線に乗りストラスブール・サン・ドニ駅(Strasbourg-Saint-Denis)で下車します。

ありましたありました、ケンタッキーフライドチキン。電車に乗って来るべきところなのかどうかはわかりませんが。
例によって注文は、一番食べたいものよりも、指差しオーダーが容易なお店おすすめの商品となります。

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何がしかの5ユーロのセットをオーダー。1ユーロ=約128円として換算すると約640円。写真云々ということもありますが、おいしいものではなかったです。

ストラスブール・サン・ドニ駅(Strasbourg-Saint-Denis)から8号線に乗りオペラ駅(Opéra)で下車します。

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ここでもGoogle Chromeの広告をたくさん目にしました。

「スリにご注意ください」というアナウンスが各国の言葉で駅の構内に響き渡り、ひさしぶりに日本語を耳にしました。ふと見ると日本人観光客の団体がガイドの人に改札口の通り方を説明されつつ移動しています。後で気がついたのですが、ここオペラはパリでも特に人が集まる観光地だったようです。

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迷路のようになっていたり、一歩通行のエレベーターがあったりして、駅の構内から外へ出るまで同じところを2回も歩いてしまいました。

オペラ広場に立ってみます。完全なるお上りさん状態とはこのことです。今に始まったことではありませんが。

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バレエが多く上演されている歌劇場、パレ・ガルニエ(Palais Garnier)です。

パレ・ガルニエの入口に立って、オペラ広場を見渡してみます。

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古いものと新しいものとの調和を感じることができます。

この期に及んでどこへ行こうか決めていない私は、塔が見える方向を目指します。

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ヴァンドーム広場(Place Vendôme)に着きました。

中央にはナポレオンの建てた柱がそびえ立ちます。

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再び、オペラ広場へ戻ります。シャルル・ド・ゴール空港行きのロワシーバスが停車していました。調べていたとおりの道を進むと、

あったあった、ありました、2009年11月にオープンした海外で3番目の旗艦店、ユニクロ パリ オペラ店。早速、入ってみます。

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旗艦店だけあって品揃えが豊富です。あ、このチェックの服、いいかも。

移動するために歩いていた地下通路で、いつぞや食べたセットを見かけました。So Good!ではなかったです。

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オペラ駅(Opéra)から8号線・1号線と乗り継いでラ・デファンス駅(La Défence)で下車します。

ラ・デファンスと呼ばれる地区は、パリの中心部であるルーヴル宮・コンコルド広場・シャンゼリゼ大通り・凱旋門と一直線に並ぶ、そのさらに先にある新しい副都心。このこだわりには驚かされます。

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中心部へ向かう途中ある様々な建築物や構造物に目を奪われます。

歩くこと約10分。ようやくグランダルシュ(新凱旋門:Grande Arche)に着きました。あまりの大きさに驚きます。

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門とはいっても実際はオフィスビルとなっています。105メートル×105メートルの正方形。これは、ルーブル宮にある広場と同じ大きさとのことです。

グランダルシュの入口に立って歩いてきた方向を見渡してみます。

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近代的なデザインのビルには目を見張るものがあります。

駅へ向かう帰りは地下を歩いてみたところ、様々な店舗が並び、地上からでは想像できないほど大きな街であることに気づかされました。

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ラ・デファンス駅(La Défence)から1号線・12号線と乗り継いでモンパルナス・ビヤンヴニュ駅(Montparnasse-Bienvenüe)で下車します。

時刻は17時、ようやく戻ってきました。預けていた荷物を引き取ります。

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駅にあるトイレは有料。入ってくる人のほとんどが、入口にいる受付の人から、おカネを支払うように呼び止められていました。

バランスよくいろいろな乗り物には乗ったものの、まだ乗っていない乗り物があります。2台が連結されているバスです。行き先を確認して乗り込みます。

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連結部分に立っていると、不思議な感じがします。

再びやってきたのは、オペラです。先ほどと違うのは着替えを含む大きな荷物を持っていることです。

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昼間と同じように、パレ・ガルニエの入口に立って、オペラ広場を見渡してみます。

先ほど見ていたシャルル・ド・ゴール空港行きのロワシーバスの時刻表を見ていると、2人組の日本人のおばさんが空港へのアクセスについてなれなれしく質問をしてきました。旅の前であれば厚かましいという感じを持っていたかもしれませんが、今では、こういう生き方もありだよなと思えるようになっています。
バスのチケットを発券機で買おうとするもクレジットカードが受けつけられず、バスの運転手に聞いてみると、現金でなければダメだとのこと。そんなバカな、ということで再度、発券機の前で四苦八苦していると近くにいたアジア系の若者が助けてくれました。最初から最後まで誰かに助けられていた感じが否めません。

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50分ほどで、シャルル・ド・ゴール空港(L’aéroport de Paris-Charles-de-Gaulle)に到着しました。

いよいよ、帰国のときがやってきました。少し気が早いかなとも感じつつ、腕時計を8時間進めて東京の時刻に合わせます。

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来たときと同じコースで帰国します。アシアナ航空にて、20時25分にパリのシャルル・ド・ゴール空港を出発、1月19日の15時25分に経由するソウルのインチョン空港へ到着。

韓国の航空会社なので、機内食としてビビンバが出ます。石焼きではありませんでした。

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もちろん、飛行に関するアナウンスも韓国語です。こちらも石焼きではありませんでしたが。

めったに海外へ行かない人間が必ず載せる飛行機から見る雲の上の景色を、私も載せてしまいます。

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インチョン空港にて、乗り継ぎとなります。17時10分にインチョン空港を出発、19時30分に成田国際空港へ到着。

1時間30分ほどの待ち時間には、飛行機を滑走路へ導くゲーム、Flight Controlが欠かせません。あ、ドカーン。

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飛行機の中では、アマルフィも観ることができました。iPod touchに入れていたので、同じタイミングで再生して遊んでいるうちに成田空港へ到着です。

自分自身による、自分自身のための、自分自身の一人旅は、無事に(?)戻ってくることができました。

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無事に帰ってくることができたのは、自分の能力や判断の賜物でも何でもなく、単に、行った先で人権が守られていて、かつ、クレジットカードを持っていたからに過ぎません。立ち回りで困ることが少なかったのは、インターネットを活用できたからです。
一方で、いち個人の旅として、失敗や無駄が多くお恥ずかしい限りではございましたが、今の自分を客観的に見ることができるよい機会だったように感じます。これはひとえに、現地でのサイトの更新をリアルタイムで読みアドバイスや応援をメールやコメントにて送ってくださった先輩や友人の方々、バックアップをしてくれた家族のおかげです。

皆様、心より感謝しています。どうもありがとうございました。
一人旅は終わりましたが、人生の旅はまだまだ続きます。おおがみともども今後ともおつきあいのほど、よろしくお願いいたします。

“一人旅 6日目 パリ” への4件の返信

  1. ギア付いていることに後から気付くなんて( ;谷)
    Velibはグリップチェンジなんでアクセルみたいに
    かちかちまわせばOK
    如何にして30分以内に返却するかが重要www
    ステーションをはしごにして…

  2. >>ゴラーさん
    そうなんです、何というか、お恥ずかしい限りです。
    書きませんでしたが、実は最初に借りるとき、何をどう間違えたか借りた数秒後に返す手続きをしてしまったりしています。
    いい勉強が多すぎます。

  3. 遅ればせながら、旅日記完結おめでとうございます。
    >借りた数秒後に返す
    上のコメント返しで吹き出してしまいました。
    でも命にかかわる失敗がなくて本当になによりです。いつかみんなでパリに行って鬼ごっこするとかどうですか?

  4. >>まめさん
    最後までご覧いただき、ありがとうございます。
    おっしゃるとおり、命にかかわる失敗がなかったことは幸いです。
    鬼ごっこ、ぜひともやりましょう。予算があれば、ですけれど。

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